おふとんの外へ

外へ出て見たもの 感じたこと

あの湯屋へ。/ バス旅のお供探し

朝8:50

東京駅八重洲南口にあるバス発着所

 

前からここを通るたびに

「へー あんなところにもバス一本で行けるのかー」

「うわ! あの人今からユニバ行くんだよ いいなー」

なんて眺めてた

私もいつかここからバス旅に出てみたいと思っていた

 

今回の旅で東京駅発のバスを予約するというのとこの発着所から出発できるというのが なぜか頭の中で繋がっていなかったけれど

そうか 今日叶うのか

 

<積善館>の最寄りの停留所の<四万(しま)温泉>には12:30着予定

さて 4時間弱の車内を一人でどう過ごすかという問題

 

電車や飛行機では本を読んだり動画を見たりできるのだけれど 車・バスでそれをすると酔う

(何が違うんだ?)

 

でもひとり旅は話し相手もいないし

音楽を聴くにも4時間弱は長いし

日中にそんなに長時間寝てしまうと さすがに夜眠れなくなるだろうな

 

ということで実は前夜にちゃっかり練っていた作戦

それはオーディオブックデビュー

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最近会ったハイカラな親戚がAudibleを使っていると言っていたのが頭に残っていて バス時間に丁度いいかもとピンときたのだ

 

試しに本のラインナップだけ見てみようとサイトを開いたところ 初回2か月無料キャンペーン中とのことで 気づいたら登録を完了していた

あれよあれよ

 

没入感があった方がいいかなと ビジネス書やエッセイでなくランキング上位の推理小説をダウンロードしておいてみた

 

で 実際使ってみた感想はと言うと

ずばり オーディオブックを子守歌にしないためには修行が必要

少なくとも私には

 

本を耳で聞いて初めて気づいたけど

本を目で読んでいる時 人間実は無意識に色んなことをしているらしい

 

一回で意味が入ってこなかった部分をもう一度読んだり

複雑なところで読むスピードを落としたり

初見の単語の意味を漢字から汲み取ったり

一回立ち止まって意味を咀嚼するか

なんなら本と全く関係ないことを考えてみたり

 

オーディオブックだとそれらが出来ない

一定のスピードで語り手の声が流れていってしまう

 

だから「今聞いた単語 どの漢字だ?」と少し考えている隙に

窓から見える景色に気を取られた隙に

次に耳に意識を戻すと 話が進んでしまっている

オロオロ

 

調子が悪い時の英語のリスニングのテストに似てるな

ラジオではそうならないのに何故

 

目を開けていると視覚情報で気が散るのかなと思い目を閉じると 気づいたらそりゃもう寝ている

見え透いたオチ

 

そんなこんなで結局4時間弱 ウトウトして起きては再生位置を戻してを繰り返した

(夜寝られるかな……)←寝られた

 

私の集中力の問題はもちろんのこと 本選びも初心者向けでなかったのかもしれない

 

没入感重視で小説にしたものの

最初はエッセイだとか芸人さんのトークコンテンツだとか 他のジャンルの方が明快でいいのかも

 

今回だけで"オーディオブックに向いてない人"と決まってしまうのも癪なので 本を変えて少し修行しようと思う

なんたって 私には2か月無料キャンペーンがついているのだ

 

ただ 睡眠導入ツールとして優秀なのは既に分かっているわけで

 

実際 それ目的のヒーリングコンテンツもあるので公式の使い方のよう

私の親戚も 寝る前に聞いてそのまま寝ているとそういえば言っていた

 

修行しても寝てしまう場合 いっそ割り切って

バスのお供でなく寝れない夜のお供に任命しよう

 

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余談

 

群馬への往路でAudibleのウトウトから最後に目覚めたのは 今からまさに山に入るという麓のあたりだった

 

山に入るとすぐにメロディーロードがあるのは Mapで見て知っていた

聞けるのは <千と千尋の神隠し>のエンディング曲<いつも何度でも>

 

なんとなく バスのアナウンスがあるものと思ってしまっていて ぼけっとしてる間に急に始まった

 

アナウンス無いやん

 

最初「何の音だ?」と思っていた鈍い音がそれだった

曲調の儚さもさることながら 尺もまあ儚い

要注意

 

 

(2024.2)